「漫画の恋愛にリアリティが足りない。それなら、恋人同士をやってみよう」
そんな、創作のための行動が二人の青春を動かしていくのが『描くなるうえは』です。
二次元好きの上原勇紀と、同じクラスのギャル・宮本仁衣奈。接点がなさそうだった二人をつなぐのは、漫画家になりたいという夢でした。
この作品で気になるのは、恋の相手が、同じ夢を知る相手でもあること。仲良くなるうれしさに、漫画を描く情熱や、自分の実力と向き合う怖さが重なります。
今回は、序盤のあらすじと二人の魅力に加え、疑似恋愛という設定がどう青春の面白さにつながるのかを掘り下げます。後半では第7巻の公式紹介に触れる、少し先のネタバレも含みます。
『描くなるうえは』の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | 描くなるうえは |
| 原作 | 高畑弓 |
| 作画 | 蒲夕二 |
| 出版社 | 白泉社 |
| 掲載 | ヤングアニマル・ヤングアニマルWeb |
| ジャンル | 漫画家志望の高校生を描く青春ラブコメ |
| 第1巻発売日 | 2023年8月29日 |
| TVアニメ | 2027年1月放送予定 |
原作と作画を担当する二人の名前は、分けて覚えておきたいところです。高畑弓さんが原作、蒲夕二さんが作画を担当しています。
あらすじ|漫画家になるために、ギャルと疑似恋愛を始める!?
上原勇紀は、二次元が大好きな漫画家志望の高校生です。
ところが、編集部へ持ち込んだラブコメ漫画は、恋愛の説得力が足りないと評価され、夢を諦めかけてしまいます。
そんなとき、同じクラスの宮本仁衣奈に原稿を見られることに。目立つギャルだと思っていた仁衣奈も、実は漫画家を目指していました。
そこから始まるのが、漫画のための疑似恋愛です。
ここで面白いのは、「漫画を描くため」という理由が、二人が近づくきっかけになること。相手と接する時間が増えても、自分の気持ちをすぐ恋だと認める必要はない。創作のためだと説明できてしまうからです。
その便利な理由が、後から二人自身をややこしくしていきそうなところに、ラブコメとしての楽しさがあります。
上原勇紀と宮本仁衣奈|見た目の違いより、同じ夢に注目したい

上原勇紀|好きなものへの情熱は、引っ込み思案だけでは測れない
上原くんは、二次元を愛する内向的な高校生です。ネガティブな面がある一方で、好きなものには強い情熱を注ぎます。
この組み合わせが、漫画を描く主人公として気になります。
自分に自信がなくても、好きな漫画については譲れないものがある。人付き合いが得意でなくても、作品を作って誰かに届けたい気持ちはある。こうした二つの面を持つ人物として見ると、ただ受け身の主人公という印象では収まりません。
読者としては、仁衣奈に近づけるかと同時に、もう一度自分の原稿に向き合えるかも見守りたくなります。
宮本仁衣奈|漫画の夢を持ち、すでに担当編集も付いている
仁衣奈は、明るく目立つギャル。公式紹介では、すでに担当編集が付いている漫画家志望とされています。
ここが、このヒロインを紹介するときに外せないポイントです。
上原くんを恋に連れ出すだけでなく、自分も漫画家になりたいという目標を持っている。二人は同じ方向を見ていますが、まったく同じ位置に立っているわけではありません。
仁衣奈の明るさを、悩みがないことと同一視しないで読むと、創作のパートにも関心が向きます。彼女自身の夢がどう進むのかも、追いかけたい部分です。
見どころ① 疑似恋愛が、近づく理由にも気持ちを隠す理由にもなる
「本当の恋人ではない」という関係は、ラブコメでおなじみです。『描くなるうえは』の場合、そこに漫画制作という具体的な目的があります。
近づくための理由が、二人にとって大事な夢と結びついているんです。
この設定を読み解くなら、同じ出来事を「漫画の取材として見た場合」と「一人の相手との経験として見た場合」で考えると面白くなります。
創作のためなら納得できる行動でも、そこに本当の気持ちが混ざったらどうなるのか。相手は練習のつもりかもしれないのに、自分だけ意識してしまったら。
疑似恋愛は、距離を縮める仕組みであると同時に、気持ちを確かめるのを難しくする仕組みにもなりそうです。この二重の働きが、作品設定から感じられる魅力です。
見どころ② 恋を応援する相手と、夢を知る相手が同じ
漫画オタク目線で注目したいのは、二人が漫画家を目指していることです。
漫画は、好きなだけでは思い通りに描けないもの。編集部に見せて評価を受けるとなると、頭の中にある面白さと、相手に伝わった面白さの違いにも向き合うことになります。
上原くんが持ち込みでつまずく導入は、その厳しさを恋のきっかけにしています。
気になる相手に、自分の大事な原稿まで見られている。これは、見た目を褒められることとは別の緊張感がありそうです。自分が何を好きで、何を描きたいと思っているかが、作品を通じて相手に伝わるからです。
二人の関係を追うときには、恋愛的な距離だけでなく、「自分の好きなものを、どこまで相手に見せられるようになったか」にも目を向けたくなります。

ねこきちも漫研に所属してた頃、先輩と似たような関係になったことがありまして…他校見学行こうぜ~いぇー!が何回か続き…あれ?これデートじゃね?みたいな。いまとなっては青春の1ページですね💦
少し先のネタバレ|気持ちが動いても「疑似恋愛」は続く
ここでは第7巻の公式あらすじに触れます。
第7巻の紹介では、二人が互いへの本当の好意を隠しながら、漫画家になるための疑似恋愛を続けていると説明されています。さらに、上原くんの幼なじみ・恋ちゃんが転校してきて、学校生活や創作の状況も動いていきます。
この情報だけでも、序盤の仕組みがどう変わっていくのかが見えてきます。
最初は近づくために役立った関係が、本当の気持ちを言い出しにくくすることもある。疑似恋愛という同じ言葉が、二人にとって違う意味を帯びてくる、と読めるところが面白いんです。
また、学校生活が広がる一方で、上原くんが打ち合わせに向かう足を重くする様子もあります。
恋愛が進めば創作の問題も自動的に解決するわけではない。この二つを並べて追えることが、続きを読みたくなるポイントです。
蒲夕二さんの作画を楽しむなら、二人の表情に注目
作画を担当するのは蒲夕二さんです。
蒲さんと高畑さんは、以前にも『人類を滅亡させてはいけません』で組んでいます。その当時の鼎談では、蒲さんの繊細な表情の描写についても話題になっています。
これは別作品についてのインタビューなので、その評価をそのまま本作のすべての場面に当てはめることはできません。ただ、作画を楽しむ入口として、人物の表情に注目する読み方は試したくなります。
本作では、漫画のための行動と、その場で生まれる気持ちの違いが気になるところ。言葉で説明している理由だけでなく、相手を前にした顔を一緒に見ていくと、疑似恋愛という設定を絵からも楽しめそうです。
まずは試し読みで、仁衣奈と上原くんの絵柄や会話の雰囲気が好みに合うか、確かめてみてください。
漫画好き目線の感想|「好きなものを作りたい」が恋と並んでいるのがうれしい
『描くなるうえは』の設定で惹かれるのは、漫画を描くことが、二人の関係の中心にあるところです。
同じ作品を好きだと知ることも、うれしいものです。そこからさらに、自分も描きたいと思っている相手と出会う。趣味が合うだけではなく、まだ形になっていない夢まで共有できる関係になります。
だからこそ、距離が近づく場面だけでなく、相手の原稿や創作への姿勢をどう受け止めるのかも気になります。
また、上原くんと仁衣奈は、性格も人との接し方も違います。それでも漫画を間に置くと、同じ話ができる。現実の漫画好き同士の出会いにも通じる部分を感じられそうです。
一方、漫画制作の技法だけを詳しく学びたい方は、ラブコメを中心とする作品紹介との違いを踏まえて読むとよさそうです。創作の夢と、二人の感情が絡む青春を楽しみたい方に向いています。
アニメはいつ?2027年1月放送予定
TVアニメ『描くなるうえは』は、2027年1月に放送予定です。2026年10月23日時点では、これから放送されるアニメとして紹介します。
| 項目 | 公式発表の内容 |
|---|---|
| 放送時期 | 2027年1月予定 |
| 上原勇紀役 | 村瀬歩 |
| 宮本仁衣奈役 | 鈴代紗弓 |
| 監督 | 石川俊介 |
| シリーズ構成・脚本 | 赤尾でこ |
| キャラクターデザイン | 中川洋未 |
| アニメーション制作 | ROLL2 |
| オープニングテーマ | shallm「キミイロヒラリ」 |
アニメが原作の何巻まで描くかは、今回確認できた公式案内では確定していません。先に漫画を楽しみたい方は、第1巻から二人の出会いを追うのがおすすめです。
放送局、詳しい放送日、動画配信サービスは、公式サイトの今後の案内も確認してください。
『描くなるうえは』はどこで読める?第1話・第1巻から確かめたい
疑似恋愛という設定が気になった方は、ヤングアニマルWebの作品ページで確認できます。公開範囲や閲覧条件は、ページ上の現在の表示を確認してください。
白泉社の第1巻情報・購入案内で取り扱い店舗を確認できます。
二人のやり取りを気軽に追いたいならスマホ、表情やページ全体を大きめに見たいならタブレットや紙も選択肢です。まずは試し読みを開き、自分が読みやすい方法で選んでみてください。
価格やキャンペーンは各ストアの表示を確認しましょう。期間限定のお試し版と、通常販売の第1巻は別商品になっていることがあります。
よくある質問
『描くなるうえは』は何と読む?
「かくなるうえは」です。白泉社の書誌にも、この読みが記載されています。
どんな漫画?
漫画家を目指す上原勇紀と宮本仁衣奈が、漫画のために疑似恋愛を始める青春ラブコメです。
原作と作画は誰?
原作は高畑弓さん、作画は蒲夕二さんです。二人が別の役割で作品を作っています。
宮本さんも漫画家志望?
はい。上原くんと同じく漫画家を目指しており、公式人物紹介では、すでに担当編集が付いているとされています。
アニメは放送済み?
2026年10月23日時点では、2027年1月放送予定です。アニメの続きに当たる巻数も、放送内容が確定してから確認したい情報です。
恋の練習が、二人の夢と本音を動かしていく
『描くなるうえは』は、漫画家になりたいという夢が、二人を疑似恋愛へ連れ出す作品です。
近づく理由だった「漫画のため」が、本当の気持ちを隠す理由にもなる。そんな関係の変化に、創作へ向き合う青春が重なるラブコメ作品です。
ギャルとオタクのラブコメが好きな方はもちろん、自分の好きなものや夢を誰かと共有する話が好きな方も、まずは第1巻から触れてみてください。
⇩漫画原作はこちらから
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